『DARK BLUE KISS』殴り愛カップルがもたらす多幸感・タイBL沼④
『なんで俺たちは他人よりいい人間だって事を証明しなくちゃいけないんだろうな。フェアじゃない。俺もお前も他の人間と何も変わらない』
先行く同志が「今見てるドラマがめっちゃよくてハマってて抜け出せない」と。
「主役2人がめっちゃ殴り合うんだけどね」←どんなドラマやねん!
「また初キスが笑っちゃうの。殴られた攻めがよろけたのを助けようとして一緒に倒れ込んだ拍子にブチューって!」←何そのひどいエピソードって。ま、興味湧いたよね~笑。
「主役2人が殴り合う」と聞いて思い浮かんだのは扇ゆずはさんのレオパード白書の燐花と薬師寺。でもそうではなかった。まあ、好きだって意識した後の受への執着感は隣花を彷彿とさせましたけども♡
■ DarkBlueKiss 全12話(2019)G-MMTV制作
「DarkBlueKiss」のメインカップルは Kiss the series という男女10人程の恋模様を描いたドラマの劇中に登場する、oneofthemキャラだったそうです。次シリーズの「kiss me again」で出番も増え、今回の「DarkBlueKiss」ではついにメインでとして描かれる事になったんですね。ありがたや~
■ 放送順
Kiss the series(2016)→KissMeAgain(2018)→『DarkBlueKiss(2019)』
何組かのカップルを作り、視聴者の動向をみて人気を得たカップルをメインにさせる。きっとこれがタイドラマ制作方法なんですかね。やりよるよね。タイドラマ。
『kiss me agin』も複数カップルありとの事なので「PETE&KAOカップル」の話だけを観ました(Kiss the seriesは未視聴)有志の方がpete&kaoのシーンだけを切り取り編集した動画を作って下さってるんです。もうほんとにありがたい(涙)また日本語訳も本当に素晴らしくてね。TayNewaJpan FC 様には心より感謝申し上げます。
本作DarkBlueKissだけを見ても問題はないんだけども2人の関係が変わりゆく過程を見た方がドラマをより深く楽しめるので『kiss me agin』も是非ご覧くださいね。
■ オープニング映像と音楽にドキドキ
サスペンスチックな音楽とオープニング映像。ってタイトル通り、ダークブルー系の衣装に身を包んだ俳優陣。キャスト達の表情がクローズアップされる中、kaoだけが涙を流すのよね。何?やだ。そもそもDarkBlueKissって何よ?これ幸せにならない系じゃないよね?って一抹の不安を抱く方もいるかもしれません・・・でも安心してください。大丈夫です!←もし気になった方のために(同志達は気にならんかったらしいがw)
■ あらすじ&みどころ
「お前の事が嫌いなんだよ!!!」「僕だって大嫌いだ!」なあんて言って殴り合いをするほど敬遠の仲だったpeteとkao。お互いの気持ちに気づき、ようやく恋人同士になった「殴り愛カップル」の恋愛&成長物語(雑)
もちろん2人の恋愛と成長が軸なんだけれど、関係をオープンにしたいpeteと打ち明ける勇気がないkao。相違する立場、彼らを取り巻く環境、家族や友人、周囲へのカミングアウトのありかたを考える事もテーマの1つになっていて。その部分も真摯に丁寧に描かれています。
私がDark Blue Kissにハマった最大の理由はズバリ!!!
愛すべき殴り愛カップル(今作では殴り合ってません。キスはしてます笑)
■PETE
けんかっ早く、感情直下型・独占欲の塊・我慢嫌い・要するに子供。周りからもしょっちゅう「pete落ち着いて!」って言われてます。なんか・・・こう書くと全然魅力的じゃないね?爆。でもkaoを心から愛するまっすぐな男なんです。そして案外本質を見抜いてるのはpeteなのよね。不器用なこの男が愛しくってたまらなくなります。父1人子1人。kaoとの事は父にも報告済み(お金持ちのおぼっちゃま)世界中にkaoは俺の恋人だと言いたい。夢は叶うのか?
■ KAO
穏やかでおっとりしているがpeteだけには厳しい(pete談)でも愛情深くpeteを支えている。優しい性格が故につけこまれ面倒な事に巻き込まれがち。成績が良い優等生で家庭教師をしながら家計を支えている(母子家庭)母親にpeteの事はまだ打ち明けられずにいる。2人きりの時は甘えたちゃんになる時も。
■ 嫌いが好きに変わる瞬間
↑『kissmeagain』のワンシーン
『DarkBlueKiss』を見て「kissmeagain」を観返すとバチバチだった時代も「これは・・」って思う場面が多々あります。恋に落ちる準備万端だったんじゃん。あなたたちって。
勉強もせず、気に入らない事があればすぐケンカして、女の子はとっかえひっかえ、勉強もせず何の目標もなくいい加減に生きてきたpeteがkaoと出会った事によって少しづつ変わっていく様。kaoの恋人としてふさわしい人間になりたくて頑張ろうとする姿は胸にくるものがあります。
「酷くしないで(ねこ田米蔵)」の真矢と眠傘カップルを思い出しちゃうんですよね。
■ スパイス担当(左の1番下)
恋愛がベースだから恋人同士の愛を試すためのスパイスは確かに必要よね。このドラマも最初っから最後までひっかきまわしてくれるクソガキキャラがいます。何度殴ろうかと思った事か(←peteの事は言えない)しかしね、ちょいちょいタイのイケメンの定義が分からなくなるんですけど・・・これがほんとのイケメンならちょっと庇いようもあるけどほんと腹立ちしかなかったわ。でもこれは「親の教育」について考えさせる狙いがあったのかも。そう考えるとnonも可哀想だよね。仕方ない許しましょう。ちなみにスパイスは2getherのタイン軍団の弟くんです(双子ちゃんなんだってね)
■ 言葉にできない多幸感
『君はいつでも僕の心の中で1番の存在で僕の人生の一部なんだ』見てよこの2人の表情を。殴り合ってた2人に教えてあげたい
この多幸感はどこから湧いてくるのでしょう?付き合いたてのカップルみたいに抱き合ったりキスしたり直接的な愛情表現はあまりないけどpete&kaoカップルに流れる「長い付き合い感」が好きです。お互いの家のどこに何があるのかも分かってたり、「お前は俺のものだ!」ってpeteの気持ちの方が強い感じなのに記念日を忘れてたり、逆にkaoはちゃんと覚えてたりね。普段から億すことなく愛の言葉を口にするpeteに対してkaoは甘い言葉は言わないし、あっさりしてるように見えるけど誰よりpeteを理解し彼の心に寄り添っているkao。このカップルがたまらない萌えと溢れる多幸感を私たちに与えてくれるのです。
■ もう2度と手放さないようにね
とにかくpeteが愛し過ぎる。自分に中にまだ「誇れるもの」がない。そんな自信の無さからくるのかkaoへの独占欲がどうしても強くなっちゃうのよね。スパイス担当のmonの挑発にまんまと乗っちゃって、嫉妬心で感情を爆発させるpeteが愛しくってたまらないのよ。怒ってるpeteが嫌いじゃない。これって歳のせいかしら?笑
そしてこのタンブラーはpeteのkaoに対する独占欲の象徴です♡
私は萌えてしゃーない「嫉妬メラメラpete君」だけどkaoにしたら迷惑な話よね。私がkaoなら斉藤由貴の『MAY』を歌っちゃうよ。コレ分かった人は同世代ね?嬉しいわ笑
頭ごなしにpeteがワーワー言ってくるもんだからkaoも普段は「これは言ってはいけない」って思ってる事も口にしちゃう。人って図星指されると腹が立つもんだしね。「お前は俺に優しくないって」文句言われてるんだけど、kaoがpeteをどれだけ想ってるか・・・気苦労するkaoには悪いけどkaoの泣きそうな顔も私を萌えさせるのです。
PETEの怒り顔とKAOの泣き顔に萌える
でも、このシーンはほんとに辛かった。peteの気持ちが痛くて悲しくて泣いたわ。
■ カミングアウトに対する周囲の理解
タイBLドラマを4作品観ましたが、私たちの心をあたたかくさせてくれるのが「周囲の理解」です。他の作品にも言える事だけど仲間の存在が大きいね。ほど良い距離感を取りつつ何かあった時は叱咤激励してくれる彼(彼女)たちの存在が本当にありがたい。
そしてやはり「家族」の存在。同性愛に対して寛容なタイとは言え親へのカミングアウトまでアプローチは簡単ではない。でもUMAM【前記事:運命の赤い糸】の前世CPの親以外は子供のカミングアウトを受け入れ理解します。pete父の言葉がとても印象的で心に響きました。
『君と出会って息子は変わった。正直なところpeteが一緒にいる人がpeteを良い方向に導いてくれる人なら性別など問題じゃない。私は幸せだよ』本当にこの一言に尽きるような気がするんです。kaoに『おれの父さんイケてるだろ?』と言わせkaoからは「僕もあんなお父さんが欲しかった」って言われる最高のお父さんでした。
一方、母親へのカミングアウトに踏み切れないkaoにpeteは言います「親は子供の事を分かってるもんだ。だからきっと大丈夫だよ。俺を信じて」2人の関係をオープンにしたいpeteと、まだその勇気がないkao。何よりお互いの気持ちが一番大事だと考えるpeteと周りの事を考えてしまって先へ進めないkao。どちらの気持ちも分かるだけにね・・・特に色々な事情が絡まって言えないkaoの苦悩は見ていてとても切ない部分だった。でもね、kao母もとっても素晴らしいお母さんでした。ドラマを観て一緒に泣いてください。
■ 自分がなりたい自分、その先へ
『なんで俺たちは他人よりいい人間だって事を証明しなくちゃいけないんだろうな。フェアじゃない俺もお前も他の人間と何も変わらない』
『自分のセクシャリティが親をがっかりさせるからだよね。いい人間になっていい仕事について親に誇りに思ってもらわなきゃいけない』
『そんなのおかしいよな。俺は自分がなりたいからいい人間になるんであって男が好きだからみんなよりいい人間にならなくちゃいけないわけじゃない』
父親にカミングアウト済みのpeteとまだ母親に打ち明けられないkaoと違いはありますが親にとって誇れる自分でいたい自慢できる息子でいたいという気持ちが描かれています。そしてこれから先の将来の事を真剣に考えている2人に胸が熱くなりました。このドラマに惹かれる理由はこういう部分にあるのだと思います。
■ いつもと変わらない毎日をずっと君と。
ドラマはやっぱりドラマで。「まあ、実際にはこんな事ありえないけどね」ってなるけどこのDarkBlueKissはなんていうか・・・良い意味での「普通感」がすごく良かった。きっとそんなにしょっちゅう抱き合ったりキスはしたりしないと思うんだよね。そゆのはすっ飛ばすよね?(コラコラ)とにかくほんとに可愛いくて愛さずにはいられないカップルだった。こんなにも多幸感を与えてくれてありがとう!pete&kaoカップルはきっとタイのどこかにいると思います。またどこかで会える事を祈ってるよー。
■永遠にこのイチャイチャみていたい♡
kao『そのことしか頭にないの?』
pete『ずっとそればかり考えてた』
いっつもこんな事言ってます♡
キスシーンは数える位しかないんだけど、それでも十分に萌えれるからほんとすごいと思う。セリフの匂わせがひどい!!!
kao「君ってほんとエッチが好きだよね」
pete「それは2人ともだろ?」ニヤリ←これな!
もうこれ書きながら私の2828も止まらないわ
アンタらいつもどんだけシテるんだよ~ってね♡
■ サブカップルもいるよ
kissmiagainではkaoが好きだったcafeオーナーとkaoの友達。こちらは好み問題により割愛させてもらいましたのであしからず爆
■ 最後に・・・
本当に素敵なドラマでした。こんなにハマるとは正直思ってなかったけど、この作品に出会えた事に感謝。すすめてくれた同志よ、心からありがとう!タイBL沼にハマり始めた方に本当に心からおススメします。好みじゃなかったらすぐ止めていいから、ね?
そしてタイBLドラマ衣装担当へ告ぐ!
首のつまったTシャツは着用禁止!!微妙丈のズボンもな!
「いつか君が僕を独り占めしたいって思わなくなったらどうしようって考えると怖いんだ」
「そんなのありえねーよ、お前は世界でたった1人の存在なのに」
『DarkBlueKiss』溢れるほどの多幸感をありがとう♡
私はしばらくDarkBlueKiss沼の住人になります。幸せ♡みなさまのお越しを深い沼の底にて待ってまーす。ズブズブ〜