yurico’s note

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【腐女子の考察】鬼滅の刃のルーツはBL小説『薔薇の刻印』なのか?

泣く子も黙る鬼滅の刃」特に映画公開前後のココ一ヶ月、ネットでこの字面を目にしない日は無いよう様に思う。正直、最近まで鬼滅の刃が何なのかよく知らなかった私。去年『歌手のLiSAが紅白初出場!』って話題になっていたのは、なるほどこういう事だったのか~と。恥ずかしながら最近になって腑に落ちる事も多い。
例えば、私の中でLiSA氏は『鈴木達央氏の妻』いう認識から歌手になったし、花江夏樹氏は若手お笑い芸人から声優という正しい認識になった(土下座🙇)※Twitterでおすすめの人にやたらあがってくる花江氏を疑う事なくお笑いの人だとずっと思っていたのです(土下座🙇)

とにかく老若男女をも巻き込んでの大ブーム。もはや社会現象の『鬼滅の刃』のあらすじはこうだ大正の世。鬼に家族を惨殺された少年・炭治郎がひとり生き残ったものの鬼にされた妹・禰豆子を人間に戻すため、試練の道を進む物語このあらすじを聞いた時思ったの「ん?・・・それどこかで聞いたことあるぞ・・・」とね。

そこでようやく先週観ましたよ。去年放送されたアニメ全26話。Amazonプライムでね。これ26話で回収できる?もう終わっちゃいますけどーーー!ってハラハラしながら観てましたが、アニメって漫画でいうと7巻位(現在22巻の中の)なんですってね。それで、映画が7~8巻のお話との事。納得だわ。まだ主要メンバーの人となりも分からなかったもんね。そう言うわけでアニメしか観ていないんですが『鬼滅の刃』の・・・

この世界観!!!

私が最も敬愛するBL小説家・夜光花様が2010年から2012年にかけて執筆されたBL小説『薔薇シリーズ(全6巻)』じゃないのーーーー!と

語峠さん、もしかして『夜光花・薔薇シリーズ』からインスパイア受けてらっしゃる?」と真剣に思った次第なんです。

もちろん、まったくの私的見解です(*´з`)

 ですが、この記事は「ほら!ね?似てるでしょ?」と言いたいわけではないのです。私が知らないだけで(当方、視野狭窄気味なので)こういった鬼退治(←雑)を題材にした作品は多いのかもしれないしね。

ただ、鬼滅の刃にハマったBL愛好家の方は『薔薇シリーズ』絶対好きだと思う。なので、もしこの作品をご存知ないなら、是非とも読んで頂きたい!と強く思いまして。その一心でいわばプレゼンするような気持ちで書いている次第です。

是非是非最後まで読んで頂けたら幸いです。なにとぞーーーなにとぞーーー(善逸並みに大泣きで懇願)

 

鬼滅の刃』と『薔薇シリーズ』の共通点

f:id:byuricol:20201111221056j:image鬼滅の刃を⇒👹薔薇シリーズを🌹のアイコンで略します。

 

【共通点①】物語のはじまり

👹ある日、家族をによって惨殺される。ただ一人生き残ったものの、鬼と化した妹・禰豆子を人間に戻すため、炭治郎は闘う事を決める

🌹ある日、友人一家が不死者によって惨殺される(実は啓の家だと間違えて襲われた)更に、幼い頃から啓を心から慈しんでくれた兄のような存在だった2人も不死者によって殺される。

【共通点②】主人公

👹竈門炭治郎:体が弱く早世した父の代わりに母と妹弟を養う為に働く、家族思いの純粋で心優しい少年

🌹 相馬啓:両親は他界。父の友人達に育てられる。文武両道で女子からの憧れの的だが自覚無し。真っ直ぐで家族思いの心優しい少年

 

【共通点③】「鬼」と「不死者(アンテッド)」人ならざる者の設定

※鬼も不死者も食事はズバリ人間(血)

👹鬼は身体・戦闘能力に長けており体を傷つけられても暫くすると再生する。特別な刀で首を切り落とすか日の光を浴びると死ぬ。鬼は元人間。ほとんどの鬼は低俗で意思疎通が出来ない。鬼は生きるため人間を食らう。鬼の中でも階級あり(十二鬼月)鬼の始祖→鬼舞辻無残。始祖の血が最上

🌹 不死者も身体・戦闘能力に長けており撃たれても切られても再生する。レベル1の不死者は低俗で見た目もゾンビ。日の光に弱く頭を潰すか焼くと死ぬ。レベル2の不死者は見た目も人間と変わらず生きていた時と同じ知性を持つ。レベル2の不死者は「薔薇騎士」という特別な存在でないと殺せない。食事をする事は可能だが味覚は無い。人間の血を摂取して生きている、元人間不死者の始祖:アダム。始祖の血が最上

【共通点④】使命

👹鬼を討伐する為の選ばれし『鬼殺隊』過酷な修行とサバイバルを勝ち抜いたものしか入れない。鬼殺隊のトップは「柱」と呼ばれる先鋭達。最終目標は鬼の始祖・鬼舞辻無残討伐

🌹不死者殲滅の為に結成されたのが『薔薇騎士団』選ばれし能力者しか入れない。能力者は体のどこかに薔薇の痣を持って生まれてくる。薔薇騎士団の総帥は「薔薇騎士」薔薇騎士を命を懸けて守る役目は「守護者」他に「判断する者」「癒す者」「見る者」「聞く者」「不死者を自白させる者」「未来を視る者」が存在する。みな薔薇騎士の為に命を捧げている。最終目標は不死者を生み出した始祖アダムを討つこと

【共通点⑤】絶対的始祖

「無残👹」も「アダム🌹」もバカみたいに強い。鬼・不死者を生み出した始祖。そしてきゃつらにも物語がある。

◆主人公達の修行と成長

👹炭治郎は鬼殺隊に入る為に鱗滝の元で修行する。巨大な岩を前に「お前がこの岩を切る事がで出来れば鬼殺隊への最終選別へ行く事を許可する」と最後の試練を与える。仲間からの助けを受けながら辛く厳しい修行の後、炭治郎はとうとう岩を切る。難関の最終選考を突破し鬼殺隊に入隊する事となった。修行開始から2年の月日が流れていた。そして生死を懸けた最終選別へ向かうのだった。

🌹アダム達に襲われ仲間と引き離された啓は、かつて薔薇騎士団のメンバーでアダムによって不死者にされたアデラ(老婆)の元で2年の間修行をする事となる。啓を助ける為、不死者に襲われたもう1人の「守護者」ラウルの生死も分からないままの修行は、孤独で辛く苦しく過酷を極めるが2年の月日は、啓を見違えるほど強く成長させるものとなった。

愛するものを(鬼・不死者)人間に戻すため・使命の為に命を懸けて戦うところなどが全く同じ。人間に戻る方法があるのかも分からないのに「絶対にみつける!絶対に人間に戻してやる」という強い意志を持ち立ち向かう姿に胸を打たれます。

◆目的(誰の為に、何の為に闘うのか?)

👹炭治郎は妹の禰豆子を人間に戻したい。その一心で動いている。鬼にもそれぞれ鬼になるに至った悲しい経緯がある事を慮る炭治郎は「鬼=悪」と割り切れない。闘ってもなお、鬼に寄り添う炭治郎の優しい心根と姿が多くの人の心に届くのだろう。

🌹自分が特別な存在である事を知らずに育った啓は(ある事情からそう育てられた)、生まれた時から「薔薇騎士の為に生きる事が運命」だと育てられた他の能力者達と違い、薔薇騎士団の考え(薔薇騎士の為に死ねるのは名誉)を受け入れる事が出来ず苦しむ。不死者を殲滅させるために存在する薔薇騎士団。一方でそれは不死者である守護者のレヴィンを失う事を意味する。全ての不死者を滅ぼす必要があるのだろうか?彼らを人間に戻すことができたら・・・

はじめは「個(自己)」だった動機も、前へ進むに従い「他者(敵=始祖)」の為にも「殲滅=終わり」にしなければという使命感のような想いに加わっていく様。その変化していく心の動きも見どころになっています。

■自己犠牲と無償の愛

これ大好きですよね。愛する者の為なら自分はどうなっても構わないという「自己犠牲」は見る(読む)者の心を打つものです。炭治郎は妹の禰豆子の為。啓も守護者(レヴィン、ラウル)の為、敵に立ち向かいます。そして主人公達の心を映すかのように、彼らもまた炭治郎を、啓を守ろうとします。鬼になったしまった禰豆子を心まで鬼にさせなかったのは炭治郎の愛。不死者のレヴィンにとって啓の血は最上。守りたい、けど啓の血が欲しい。その葛藤に苦しみながらも理性で己を律し、傍で啓を守る事を選んだレヴィン。それぞれの「無償の愛」に私達は惹きつけられるのでしょう

 

■夜光花:プロフィール

2004年デビュー。コミカル・シリアス・ミステリーファンタジー・サスペンスなんでもござれ。ほんと天才。文章が読みやすく、特にプロローグとエピローグの上手さは、夜光花さんの右に出る者はいないのではないかと思います。一気に世界に引き込まれる事間違いなし。また物語の回収の仕方に痺れます。とにかく面白い!作品も『花』『騎士』『神』『眷属』『血族』シリーズ物が多い事がこれらを裏付けています。特筆事項:閨事は最高オブ最高。特に執着攻めが素晴らしいです♡

■薔薇シリーズ・あらすじ

もうすぐ18歳の誕生日を迎える啓は、幼い頃からよく見る不思議な夢がある。
薔薇の咲く庭、優しく微笑みかける金髪の美貌の男。そして男は追いつめられ「殺してくれ・・」と自分に死を求めるのだ…… 
その男のよく似た男が、啓が通う高校に美術講師として赴任してくる。彼は他の生徒には優しいのに啓にだけは冷たく、忌々しいものでも見るような視線を向けてくる。それなのに、彼がそばにいるだけで啓は不思議な高揚感に囚われてしまう。
ある放課後、怪我をした啓の手当てをしてくれた彼は、不可解な行動をとり――… 
そしてその夜、啓の部屋を訪れた彼は、啓に強引に迫り!? 守る者と守られる者。薔薇を持つ男たちの運命の輪が回り始める――!!

🌹薔薇シリーズ🌹全6巻(2010.8/31~2012.6.29)

  ◆薔薇の刻印 
 ↓
◆薔薇の血族 
 ↓
◆薔薇の陰謀 
 ↓
◆薔薇の奪還
 ↓ 
◆薔薇の守護 
 ↓
◆薔薇の誕生  

 

何と!オフィシャルサイトがあるんですよ。BL小説でオフィシャルサイトが出来るなんて事は中々ないと思います。すごく人気だったのが伺えますね。これが10年前の作品なんて。あ~リアルタイムで読んでたら毎日通ったわ。興味のある方は是非、飛んでみてくださいね

www.bs-garden.com

 

最後にもう一押し

命を懸けた闘いの物語であり『愛の物語』です。恋人・友・師弟・家族。性愛だけではない色んなカタチの愛の物語。啓を待ち受ける運命とは?全てのことから、最後まで目が離せません!!!

鬼滅の刃にハマったBL愛好者のみなさま!迷わず、薔薇シリーズ(夜光花・著)の扉を開けて下さい🌹素晴らしい世界があなたを待っています

もちろんBL愛好家ではない方にも読んで頂けたら嬉しいです!!!

 

ほーら気になってきたね?笑。私も鬼滅のおかげで、薔薇熱が再燃してるので『薔薇シリーズ』もう少し書きたいと思っております♪

※BLにおいて『薔薇シリーズ』と呼ばれている作品が他にもあるのですが。夜光花さんの『薔薇シリーズ』です!🌹